生産者名 渡邊 明人 さん

生産地
熊本県菊池市
生産品目
野菜椎茸

s-IMG_5408「“人”と“暮らし”そして“繋がり”」

 

熊本北部に位置する菊池市。その中心地から更に大分県との県境に程近い水迫地区で農業に取り組む、渡邉明人さんを紹介します。

 

渡邉さんは、高祖父(ひいひいおじいさん)の代から130年伝わる農家の家系で生まれました。菊池川の水源地にも近く、高地であることから取り組まれている作物も涼しい気候を利用したお茶と椎茸、少ない面積ですが水稲や畑作にも取り組まれています。

高校を卒業と同時に地元熊本の農業大学に進学。その後実家に戻り農業を継ぎました。規模こそ大きくはありませんが、大規模農家ほどのリスクを背負うこともない事で、渡邉さんのご両親と奥様とで、農業での家族経営が成り立っているそうです。

 

若い頃は、いかに収益を上げるか?農業の生産性について追求し、出荷用に小麦つくりを取り組まれた事もありました。自分が食べる事はなく、お金を得るだけの為に取り組む作物は、労力をかけ手間をかける割には、天候にやられるなどして収穫量が減ってしまい、結果が想いに反する事が重なったそうです。次第に生産性ばかりを追い求める農業ばかりが農業ではないと渡邉さんは考えるようになりました。

農業形態の在り方と同時に、渡邉さんが住む地域では“限界集落”と呼ばれ、地域住民の半数以上は65才以上の高齢者の地域です。農家としての担い手はもちろん農業用の水路管理や道路脇の雑草を管理して“道”を確保することが急務となっています。昨今の大雨は木々を倒木し、道路の封鎖や農業用の水路をふさぐなど何が起きるかわかりません。こういった場合、地域住民の協力で復興しないといけないのですが、高齢者ばかりの為にどうする事も出来ない状況がでる可能性は高いといわれます。医療の問題もあります。常日頃、医者にお世話になることはないとしても、もし万一家族の誰かひとりでも欠けてしまうと、労力の負担は一気に増えて農業継続が厳しくなる事も考えられます。渡邉さんは、いま考えられる事として、コンパクトな農業の経営スタイルを目指されています。生産性をどんどん増やすのではなく、無駄な労力や出費を徹底的に抑えること。地域を知り尽くすこと。そして農家として“自立”することを目指されます。

s-明人 生椎茸 100g

渡邉さんが手掛ける作物のメインは、お茶と椎茸。これは熊本の山間地ではもっとも多く栽培されてきた農産物ですが、ここ数年は需要の減少により取り組む農家さんが減ってきています。広さ120aのくぬぎ畑を持っているため、このくぬぎの間伐材を、椎茸を栽培する“ほた木”に使用されます。園内には一切の薬剤散布はなく、無農薬での原木栽培を取り組まれています。旨味が多くダシがよくとれるという渡邉さんの椎茸は、12月から4月までの寒い時期が生椎茸として出荷。春は乾燥します。

この椎茸の時期が終わる頃、茶摘みシーズンとなり、お茶が終わる頃田植えへと移行します。夏場は山の管理作業、秋冬にかけては畑作…と一年中気候に合わせた農作業が組み込まれています。

渡邉さんが求める農業には、“仕事”と“暮らし”が一体となった生き方です。里山で暮らす事で、農家としての生きかたを学ばれてきた渡邉さん。

自然界にあって人の暮らしに活かせるものに対する気づき。日々の暮らしのなかで知恵をだし無駄のない生活を目指されます。

菊池環境保全型農業技術研究会のメンバーで、これからも益々躍進が期待されます。

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