リアルタイム産地 菊池市七城町 冨田親由さんの田んぼへ

9/7にきた台風10号以降、日中の最高気温が30度を越さない日も珍しくなくなってきました。朝夕の気温がぐっと下がるようになり、稲の穂も重そうにしています。

 

今回は菊池市七城町の冨田さんを訪ねてきました。

 

現在お米は、合計7品種を栽培されています。

すべての品種を見させていただいて、各品種にどのような特徴があるのか説明していただきました。

 

田んぼに入るために畔を歩くと、虫やカエルたちが飛び出してきます。

目に付いたものだけでも、地上をはうクモ、稲の間に巣をはるクモ、トンボ、カエル、ゲンゴロウ、タニシ、小魚、スズメ、サギ、あとイタチか何か小動物の足跡がありました。

また稲の間に入って、株の根元をたたくとまたさらに小さな昆虫が落ちてきました。

その中にはダニ、アブラムシ、ウンカなど稲作では害虫といわれるものも混ざっています。

 

特に今年は極端な気候もあってか、ウンカによる被害が熊本県のあちこちで報告されています。冨田さんの田んぼの中でもウンカによる被害が出ている場所がありました。

 

一つの田んぼで、畔から約2mにウンカによる被害が出ていました。畔に沿った列だけ生育が悪く、周囲よりも遅れて出穂していました。

 

どうしようか悩んだらしいですが、そのままにして様子を見ていたら被害は畔周辺で止まったそうです。

なぜなのかお聞きすると、稲に悪さをする害虫がいても、害虫を食べる益虫もたくさんいてバランスを保つようになっているそうです。

 

自然栽培だからウンカがいないと言われることもあるそうですが、『自然栽培の田んぼでもウンカはいる。ただウンカの数以上にウンカを食べてくれる虫たちが多くいるので、稲に影響がない範囲でバランスを保つ』そうです。

 

小さな昆虫がいて、それらを食べる昆虫がいて、さらにカエルや魚がいて、またさらに鳥やイタチがいて、田んぼの中で一つの生態系が完成していました。

 

 

最後に少し離れた田んぼに案内してもらいました。

川岸に作られた農道を走っていると、明らかに他の田んぼと異なる色の田んぼがあります。

 

近づいてみると一目瞭然。

もち米の緑米という品種が植えてありました。(冬場に冨田さんの玄米丸餅として販売します)

穂の色がここまできれいに色づくのはこの10日前後だけで、収穫期に入ると若干くすんだ色になるそうで、今見に来てほしかったといわれていました。

 

まるでそこだけラベンダー畑のような景色が広がっていました。

 

農薬を使わないという選択の結果、昆虫や魚、鳥、小動物が多くなります。

環境保全型農業(環境負荷のすくないやり方で行う農業の総称)は生物多様性の維持に貢献しているという文脈で語られたり、評価されることがあります。

 

それだけでなく、健全な生態系が育まれる環境は農家にとっても良い影響があります。

そして私たちが食べるものにも良い影響があり、繋がっているのです。

文章 川嶋

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