リアルタイム産地

【リアルタイム産地】熊本県荒尾市高塚さんの梨園訪問

朝6:30、他のスタッフと熊本駅に待ち合わせて、高塚さんの梨畑のある荒尾市に向かった。荒尾市は熊本県内でも、梨の産地として有名な土地で、向かう道中あちこちで梨園や梨販売と書かれた看板を目にした。祝日の早朝ということもあって、道は空いており、予想よりも早く到着できた。

 

一般道から細い道に少し入り込んで、そこには高塚さんがご自身で基礎から建てたログハウスと、梨畑があった。さっそく畑を案内して頂いた。高塚さんは60歳まで消防士をやられていて、消防士を辞められてから本格的に今の梨園を引き継がれた。


元々は高塚さんのお母様が開墾して、梨畑を作られた。敷地は緩やかな斜面になっており、梨以外にも柑橘類や雑木林、お茶の木などがある。

梨が植えてある区画に向かう通路は草が刈られているが、梨の木の周辺は意図的に草が残されていた。

夏場の気温が高過ぎて、今まで主力だった「新高」という品種は実が煮えてしまい、痛んでしまうことが多くなった。現在の気候に適応するのが難しくなってきているそうだ。

少しでも夏場の高温を緩和するために、梨の木の周辺の草は刈らずに残すことで、日陰を作り、地表の温度が上がるのを防いでいる。地面が露出せず、草に覆われていることで、適度に土壌水分が保たれ、微生物にとっても快適な環境になっている。
そのため梨の周辺を歩くと、土がふかふかで気持ちよかった。草丈が高く、身を隠すことができるので野ウサギのすみかにもなっているそうだ。

以前に比べての、冬場の暖冬傾向、夏場の極端な暑さを考えて、新たに植える梨の木は、「豊水」「あきづき」という品種に切り替えているそうだ。さらに暑さに強いレモン、バレンシアオレンジ、パール柑などの柑橘類も増やされている。

毎年2月から3月に、花がつく前の季節に一度だけマシン油を散布して、カイガラムシの予防をされている。以前はカイガラムシだけでなく害虫による被害が多かったそうだが、草を残すようになり、土壌環境が変化したのか、以前に比べ被害は小さくなり、年間で1回だけの使用に減少した。

畑を一緒に回っていて、梨の葉が虫に食われていたが、「そのくらいだったら大丈夫」と許容されていた。今後は農薬も肥料も使わないでの栽培を目指されている。

最近になって農薬、肥料を使わないで野菜の栽培を始められた。野菜を観察することで、土と根の関係性や、肥料の有無による成長スピードの違いがより分かるようになったそうだ。今年は初めて種とりにチャレンジしたそうだ。

頻繁に近隣にある図書館に足を運んでは、植物に関する論文や文献を読んで、なぜそうなるのか、説明がつかないのが嫌いで、科学的な根拠を調べているそうだ。山歩きが好きで、自然林が残っている山に行っては、梨畑と何が違うのか?観察してヒントを得ているそうだ。

本格的に梨栽培を引きついで5年が経ち、梨畑での観察、野菜畑での観察、自然林での観察、論文や文献から得た知識が繋がり、とにかく今は楽しいそうだ。また梨の収穫が始まったら、伺ってみたいなと思います。

文 宅配 川嶋

『リアルタイム産地』九州豪雨 人吉災害支援 ー自然栽培農家たちの決意と未来のためにー ④

文 宅配  松田 奈三

毎日のようにテレビや新聞などで状況を把握しているつもりでしたが、実際に目の当たりにした現状は、想像を超えるものでした。

今回片付けのお手伝いを行う西さん宅に到着すると、伺っていた通り1階部分は水に浸かっていたことが露わになっており、家の前の田畑には土砂が積もり、車が数台埋まったままという状況に、まず衝撃を隠せず立ちすくんでしまいました。しかしながら、一番驚いたのは、そんな現状の中でも私たちを笑顔で快く迎えてくださった西さんの姿です。

その笑顔に応えたい!と素直に感じ、他のボランティアの方々に混じって作業を始めました。「作業小屋を使えるようにしたい」という要望に沿うよう、小屋の前に埋まっている軽トラックを土砂から出してどかし、作業小屋の土砂を掻き出し、使用できなくなったものを処理する。

行う作業はすぐに把握できたものの、土砂を掻き出す作業は思った以上の力仕事で、まずここで自然の偉力を見せつけられます。

また、当日は幸い晴れ間の見える天候でしたが、暑さと土砂の重さとぬかるむ足場に「こんな中、日々片付けに追われるご苦労は、想像できないくらい大変なものだろうな」と現地の方々のご苦労を、痛感しました。

作業を終えた後に見せていただいた自然栽培の里芋畑は、周りの田畑同様、土砂に埋もれている中にも、しっかりと自立した里芋の葉が立派に育っています。思わず「すごい!!」という言葉にならないような想いがこみ上げてくると同時に、「○○が無いと・・」とつい発想してしまう、人間の愚かさや弱さを受け止めなければ・・と思いました。

「自然って、本当にすごいもんですね」と仰る西さんの言葉には、自然の怖さも、再生する希望も含まれていて、どうかこの里芋畑は無事に収穫できますように・・と祈る気持ちで後にしました。

今回現地に行き強く感じたのは、辛い状況の中、笑顔でいらっしゃる西さんと仲間の方々の希望と強さでした。一人の力は微力ですが、人と人とが助け合うことのエネルギーの強さや尊さを感じずにはいられません。

まだまだ日常へ戻るには、莫大な時間がかかるだろうと思います。

そして人吉に限らず、全国で被害が広がっている今、それぞれができる支援を今後も続けていき、希望の持てる未来を作っていけたらと思います。

『リアルタイム産地』九州豪雨 人吉災害支援 ー自然栽培農家たちの決意と未来のためにー ③

文 レストラン  小山田 将監

人吉は今回の九州災害で大きな被害を受けた一つです。

九州各地での被害を見聞きし非常に気になっており、ピュアリィででも親交のある、西さんも被災されたという事を聞き、今回の被災地支援に同乗させていただきました。

人吉の球磨川に面した街は壊滅状態、その中で多くのボランティアの人たちが復旧に回る姿がありました。道路は開通していましたが、土砂と災害ゴミにあふれた姿には言葉がありませんでした。

球磨川に面した西さん宅までの細い道は、全壊の住宅や、家ごと流されてしまっている様な、特に被害が大きい場所の一つでした、その日は、支援活動のために集まった人たちで交通渋滞ができていました。西さんの被害状況も大変酷いもので、自宅は床上浸水、近くの田んぼには流された車があり、浸水によってどれほどのモノが流されてしまったのかを物語っていました。

自然の力が集まって起こった災害ですが、自然の強大な力と同時に、人間の力も目の当たりにすることができました。道路は災害ゴミが積まれ、人吉の災害ごみ仮置き場は数時間待ちの大行列で重機によって大量に積み上げられるゴミの山がありました。同時にそのぐらい沢山の人たちが集まり、もとの姿に戻そうとしている、一人一人の力が集まり、大きなエネルギーを生み出している、災害現場は悲惨な状態ですが、そこに集まる人間の温かさ、なんとかしようと動き回る人達に希望の光も同時に感じました。

コロナ以後、もしかするともっと早い時点から新しい時代が始まっていると感じます。災害によって私達の生活が淘汰されている、そして、生かされている、という事について思いを巡らせました。

西さんがつくる自然栽培の里芋は生きていました。さすがは自然栽培のお野菜です。流され

てしまったものと、流されず留まることができたもの、根がキチンとはっている、見えないものの力が災害などの強大な力にも立ち向かう事ができる、普段の生活の積み重ねが、見えない力へと作用していく、深く根を張っていく事ができる、そんな風に感じました。

全ての被災地同様、復興には時間がかかり、継続的な支援が必要だと思います。全ての人が現場に行けるわけではありませんが、現場から出来る事、離れているからこそ出来ること、ピュアリィスタッフを始め、みなさんと分かち合い、模索していければと思います。

『リアルタイム産地』九州豪雨 人吉災害支援 ー自然栽培農家たちの決意と未来のためにー ②

文 企画・広報  青木 俊博

熊本県人吉市下薩摩瀬町にお住いの自然栽培農家 西弘敬さんの被災したご自宅に伺わせていただきました。

ご自宅は氾濫が起きた川沿いにあり、西さん宅の2軒隣の家は流されており、元の状態ははっきりとは分からない状況でした。

見渡す限り、壊滅的で、あるべき所に何もなく、あるはずがない所に車や物が散乱していました。土砂の力を物語っていて、言葉になりませんでした。

西さん宅は1階部分が浸水。家財、全てが流されて跡形がありませんでした。上流から流れ込んだ物が至るところにあり、どこから手を付けていいのか分からない状況でした。家の中も、外も辺り一面は厚さ20㎝の泥水だらけ。匂いがきつく、砂埃が舞う中スコップで泥を掻き出し、泥水に埋まって動かなくなった軽トラを男手10名程で運び出しました。

現地で支援に当たり様々なことを気付かされました。瓦礫に見える物も、西さんからすればゴミではなく家財。泥で汚れただけの財産であること。被災地と呼ぶには相応しくない言い方であることなど現地に行ったからこそ分かる事がありました。

瓦礫から出た木材だけをトラックに乗せ、市が管理している災害ゴミ仮置き場へ向かいました。そこには廃棄するために並ぶ車の列が200台ほどあり、分別された瓦礫の山に山積みにするため重機が絶え間なく動いていました。積み重ねられた畳の枚数には被害の凄さが伺えました。

作業は1日ではほんの少しのことしかできませんが、見ず知らずの人々が笑顔で力を合わせて瓦礫処理を行うため、励みにもなり、力にもなれたかと思います。

辛い状況であるにも関わらず、皆さんに笑顔で接してくださる西さんのお顔は忘れられません。

自然の力の前では人間は成す術もなく、逆らうことはできません。

復興には時間がかかり、継続的に支援が必要です。

募金を始め、できる人ができることを行い、被災された方々に寄り添い、継続的に何らかの形で支援することが大切だと思いました。

これからの環境を考えると災害は増えるかと思います。命あっての支援です。皆様もどうぞ末永く寄り添っていただければと思います。

『リアルタイム産地』九州豪雨 人吉災害支援 ー自然栽培農家たちの決意と未来のためにー ①

712日 自然栽培農家たちの決意と未来のために

文 反後 人美

「反後さん、人吉は全滅です。申し訳ないけど、今日の自然栽培研修会は欠席します。」自然栽培農家 西 弘敬さんから、電話をもらったのは7月4日朝8:00過ぎだった。

まさか、その電話を、西さんが命の危機にさらされながらかけてきていたとは、そのときの私には想像すらできなかった。「もちろん!わかってるよ。とにかく安全第一気を付けてね」

その日、6年ぶりとなる自然栽培九州ブロック研修会に、西さんは、仲間の植田和久さんと一緒に参加する予定で前日までとても楽しみにしていた。その西さんが、私に電話をかけてきたときは、まさに、迫りくる球磨川の濁流にのみ込まれる寸前。逃げ遅れている独居老人の方々の救助をしながらのことだった。

たったその10日前に、西さん、植田さんと人吉の田畑で会ったばかり。

「高齢化で、もう、自分たちしかこの辺りの農地を守れる人材はいなくなっているんですよ。だから、やるんです!そしてやるなら『自然栽培』と決めている。」

その姿勢は、この7年間全くブレてこなかった!人吉市長の松岡隼人さんも市議時代から彼らと一緒に「人吉のまちづくりの柱を自然栽培にする」そう位置づけ共に勉強した仲間。

笑顔がとても綺麗な彼らを心から応援してきた。

「これからだね!」そうあの笑顔で次を約束した、その矢先のことだった。

市長自身の自宅も2階まで浸水。西さんの自宅も1階の天井まで浸水、田畑も車もすべて流され土砂に埋め尽くされた。

電話がつながらない。私は6年ぶりの研修会を進行する最中、私の夫はすでに「熊本地震の経験から」大量の水をタンクに詰め人吉へ支援に向かい、高速道路の開通を待って、「泥だらけになって」深夜帰宅した。人吉の変貌ぶりは「言葉にならなかった」

それから数日、彼らのお米の師匠、八代の稲本薫さんと連絡を取り合いながら、「生き地獄と化した」目の前の現実に、死も覚悟するほどの苦しみにあえぐ西さんを、とにかく支援に行く日までSNSメッセージや電話で励まし続けた。

「着替えのパンツもない」「お金もおろそうにも、印鑑も通帳もぜーんぶ流されて何もない」

苦しいやり取りが続いた。そんななか、発災から4日目

「ちなみに、里芋。あの冠水の中生きてますよ!見習わないと!」そんな絵文字も使った明るい一行が送られてきた!

「よかったー!!」奇しくも、彼に生きる希望を与えたのは、14日前、一緒に畑でその葉っぱの勢いを喜んだ、5年種採りを続けてきたあの里芋だった!!

よかったね。よかった。よかった。「生き残ったすべての命に感謝」あるのみだった。

その翌日、夫は西さんに、ともかく生きるために支援物資と「トラック」を届けた。その2日後も人吉に向かった。そして12日、ようやく私は、夫、スタッフとその家族6名で人吉に行くことができた。発災から1週間後のことだった。

有形の文化財の宝庫、生物多様性の豊かな自然、温泉郷「人吉」。

しかし・・・「見るも無残」とはこのことか。

一夜にして変わり果てた「人吉の街並み」に驚くと同時に、西さん宅の「下薩摩瀬」に近づくほどに、またも信じられない光景が、現実のものとして、目に飛び込んでくる。

そして、まだ多くの方々が「現実を受け止めるのも難しい」そんな環境の中、多くの土砂と共に「思い出がたくさん詰まった」自宅や店舗の片付けに追われていた。

2週間前通ったばかりの道路をまっすぐに進むと、その行き止まりが、なんと西さん宅になっていた。その先はコンクリートの電柱が真っ二つに折れ道路をふさいでいた。

「西さん!」「反後さん!ありがとうございます」西さんは、いつものようにあの笑顔で私たちを出迎えてくれた。「よかった!生きてたね」「何でもするけんね。何でも言ってね。」私たちは、その日集まっていたボランティアの方々と一緒に、男女20名ほどで、家屋も小屋も車も機械もすべてが埋もれたままの目の前の土砂に向かって、ただただ、シャベルで無心に掻き出した。たとえ一人のひと掻きは微力でも、「何とかしたい」という一人一人の思いが全員を一体にして大きな力を生みだした。

「反後さん、嬉しか!今日、ようやく片付いてきた実感がした。なんか空気が変わった!」西さんの瞳に、ようやく明るい希望が映っていた。

そして、一緒にあの里芋を見に行きましょう!西さんの呼びかけで、自宅近くの畑に入らせてもらった。まるで津波の跡のような大きな石や土砂が入り込むなか、あの里芋は、久しぶりに晴れた空に向かって、あの葉っぱを広げていた。涙が出た。そして、わずか1週間。すでに虫や小さな生き物たちは、この環境に順応して動き回っていた。これが自然か!

自然の驚異は、私たち人間には計り知れないことを、私たちは「地震に続き」教えられている。自然は怖い、されど自然は尊い。そして、生きるのは壮絶であり、しかし生きるとは真の喜びであることをかみしめて、私たちは、これからも手を携えて生きていくことを誓って畑に立っていた。

 

リアルタイム産地 福岡県みやま市瀬高町 廣井順子さん

ピュアリィ宅配の井上です。
6月25日(木)に代表反後と企画広報の青木と3人で、福岡県みやま市瀬高町で自然栽培に取り組む、廣井順子さんを訪ねました。廣井さんは、女性お1人で、1反強程の畑で自然栽培に取り組まれています。
小雨の降る中、廣井さんは、優しい笑顔で私たちを迎えてくださいました。

廣井さんのご出身は鹿児島。6人兄弟の長女。お兄さん、廣井さん、3人の妹さん、弟さんがいらっしゃいます。関東在住の妹さんは、自然食販売会社で店長として活躍されていますし、オランダ在住の弟さんは、現地で有名な魚屋さん。日本の寿司を握っていらっしゃるそうです!
また、嫁がれたご主人と共に、ご親戚に養子養女に入られ、お養父さまが亡くなり、まだお若くして、ご主人も亡くされたあとも、何年も家を守り続けていらっしゃいます。

さっそく、畑に行くと、多品目の夏野菜がつぎつぎと元気よく生長中です!反後は、8年ほど毎年訪れていますが、初めて伺った私と青木にも、秋作に向けての土づくりの畑も含めて、分かりやすく説明していただきました。失礼ながら、60代の女性が一人でなさっているとは思えない、
「その計画性を持った畑の管理」には、廣井さんの几帳面な性格や、自然を観察しながら、「自然尊重、自然順応、自然規範」という「自然栽培の原理、原則」を素直に受け容れていらっしゃる姿勢が、反映されているかのようでした。畑には落花生、オクラ、里芋、カボチャ等の野菜たちが、梅雨の長雨に負けず、雨に打たれながら、しっかりと生長していました。

また、100年以上経ったご自宅は、塗料には柿渋や、襖紙には手すき和紙などを多用されて、丁寧に暮らしておられます。住空間にも化学的なものは全く感じられず、とても気持ちの良い空間でした。そのご自宅を、もうすぐリフォームするため、同居中の息子さんご家族と一緒にお引っ越し準備中でした。6歳の男の子のお孫さんは、とても廣井さんに懐かれていて、帰ってくると、真っ直ぐに「おばあちゃん〜」と畑に来るのだそうです。とにかく虫が大好きで、図鑑で分からない虫のこともすぐに調べるのだそうです。畑はもちろん、機械、道具にも興味がある男の子。「きっと、いずれこの豊かな自然を再現されている、畑の跡継ぎとなることでしょう!」

最後に、廣井さんは私たち3人のために、お茶を立ててくださいました。
お抹茶が、とてもおいしくて!廣井さんのお心遣いに、とても感激いたしました。

廣井さん。お忙しい中ご対応いただきまして本当にありがとうございました。これから少しずつ畑の夏野菜も入荷してまいります。この産地の想いと共にお野菜たちをお届けできるように、私たちも益々、日々精進してまいります。

文 井上 博貴

<リアルタイム産地> 福岡県朝倉市 岡部達彦さん 訪問

6月25日(木)梅雨の大雨が降り続ける日に、福岡県朝倉市で12年前から自然栽培に取り組む岡部達彦さんの圃場を代表反後と宅配の井上と3人で訪問させていただきました。

「雨は止むよ」と傘をささずに、出迎えてくださいました。なんと、岡部さんの言葉通りに雨は止みました。自然を観察されていらっしゃるからこそ、判断できたのでしょうか!到着早々驚きました。
心地よい風が流れる圃場を数か所回り取材をさせていただきました。

淡い緑の葉が美しいかぼちゃ

空気や水の流れを作る溝

かぼちゃや人参などの夏野菜が栽培されている圃場は土作りから6年目。間引きの時に1回だけ除草されたその圃場は、草が減り、野菜が育ちやすい土になってきたと嬉しそうにおっしゃっていました。
土作りには土の状態に合わせて燕麦やソルゴーを植えて肥毒を抜きながら土を団粒化させていきますが、ライ麦の方が腐植量が多く団粒化を促進できるので今はライ麦を使っていらっしゃいます。

土作りに使うライ麦

岡部さんは「地球が行っていることと同じことを畑にしているだけ。」と謙虚に話してくださいます。
「野菜の根っこは繊細。自然環境の流れで、土作りをしたライ麦が枯れ果てるまで待ち、その後、耕してやる。」と自然に沿ったペースで土作りをすることが基本。そうしたことで、温かく・柔らかく・水持ちが良く・水はけが良い土に仕上がっていく。
作る野菜によっては、柔らかい土では育ちにくいことが分かり、茄子は、土を足で踏み固めると育ちやすいと研究されていました。あえて下層部を固めることでその野菜に合った栽培方法があることに自然栽培の技術論の奥深さが伺えました。

「地球が喜ぶことをやると、地球に応援されているように思える。だから、自然栽培をやると気持ちがいいし、地球に感謝できる。何のためにやってるかと聞かれると、人類の『愛』のため。」と岡部さん。


岡部さんの優しさや人柄が伺える愛の詰まったお野菜。かぼちゃ、人参、おくら、ゴーヤなどの夏野菜は梅雨が終わる7月頃に続々と入荷予定です。お楽しみに。

文 青木 俊博

 

 

 

田植え体験ツアー in 熊本県八代市稲本薫さん

店頭スタッフの竹部です。

6月21日(日)に手植え田植え体験ツアーを開催させていただきました。
場所は、熊本の有数のお米の生産地八代市にある、自然栽培歴20年以上の稲本さんの自然栽培米の田んぼです。
今年は、新型コロナウイルス感染拡大防止の為規模縮小でしたが、大人8名、子供6名の計14名の方にご参加いただきました!
私は、今年初めての手植えになりますが、田んぼに入った瞬間、足が田んぼに埋まる感覚と土の感触がとても気持ちよく、今年も田植えの季節が来たのを肌で感じました。
約一反ほどの大きさの田んぼに大人から子供まで一直線に並び、田植え開始です!
初めてのご参加の方も多かったですが、一つづつ丁寧に植えていきます。
横からは、一生懸命田植えをするお子様たちのかわいらしい声や、田んぼから抜ける足の後の跡などが聞こえてきます。
自然と触れ合うことで、五感がとぎすまされる感覚を味わいながら、着々と前に進んでいきます。半分を過ぎたころから、皆さま手植えにも慣れられ、同時に植えるスピードもペースアップされ、気づいたころにはもう後少しの所でした!
後ろを、振り返ると、一つづつ手植えで植えてきた苗がきれいに並んでいます!
稲本さんのお陰で、田んぼが一定の高さに揃えていただいていたため、とても植えやすかったです。
天気にも恵まれ心地の良い気温で作業することができ、稲本さんのが、田んぼの土を一定の高さに揃えていただいていたためとても作業しやすく、田植え作業もはかどりました!
作業後は、みんなでお弁当を食べ、稲本さんの自然栽培米や生物多様性やオリジナルの日本酒のお話を聞かせていただきました。体を動かした後のご飯はとても美味しく、お米の有難さや貴重さを感じました。
また、稲本さんご家族には、大変お忙しい時期に、一緒に田植え体験ツアーを企画していただき大変感謝しています。
この経験を活かし、お店でお客様により分かりやすく、自然栽培のお米のすばらしさをお伝えできるように努めていきます。

【リアルタイム産地】にしだ果樹園 月読みホワイトピーチ -はなよめ-

6月11日(木)、収穫を迎えた自然栽培・桃“はなよめ”を見学しに、熊本県玉東町にあるにしだ果樹園を訪問してきました!

 

西田さんは現在果樹園の3代目で、ゴールドキウイやプラム、レモンや柚子など、多品目の果樹を育てていらっしゃいます。その中でも今回訪問した桃園は、苗木から自然栽培で育て、今年で14年目を迎えます。1年1年、成長を見守り大切に育てられた樹々には、今年全部で6,000玉ほど実をつけているとのことで、丁寧に収穫・選別され、皆さまの元へお届けします。

桃に限らず、自然栽培を主とされる『にしだ果樹園』では“生物多様性”“自然との共生”を大切にされています。桃園に足を踏み入れると足元はふかふかな草が沢山生えており、適度に草があることで多種多様な虫や微生物、菌たちが棲みつき、農園全体の生物環境をベストバランスにしてくれます。

また、今回特に印象的だったお話しは、『樹の本能をどれだけ理解できるか』ということ。

例えば、動物と違って自ら動けない植物は、動物たちに実を食べ排泄してもらうことで子孫を残します。そのためには「美味しい実」を実らせないと食べてもらえないので、動物が樹の周りを通ると本能的に美味しくなるとのこと。この植物の本能を活かすためにも、西田さんは沢山の人々を農園に招き入れることも行われています。

私たちが桃園を訪れたことで、桃の樹が「美味しくなろう!」とする反応を想像すると、植物のメカニズムの奥深さを感じるとともに、人間もはやり自然の一部なんだということを実感しました。

その他にも西田さんは植物生理学も常に勉強されていて、様々な研究データを元に、農園で実際に再現、実証されているからこその内容は、どれも「なるほど!」と発見が沢山で、どんどん話に引き込まれる楽しい時間でした。

一般栽培ではなかなか見ることの出来ない、路地での自然栽培・桃園。伺った日はあいにくの大雨でしたが、西田さんの“植物の本能を活かす”サポートのおかげもあり、雨・風に負けず立派に実っている姿は、健気さ・力強さを教えてくれました。

自然栽培の桃はこれから順次お届けしていきますが、10月頃からは自然栽培ゴールドキウイが登場予定です!どうぞ楽しみにされてください!

文 松田 奈三

今季最終販売!限定60パック!

◆にしだ果樹園 自然栽培月読みホワイトピーチはコチラです。

【リアルタイム産地】広瀬さんの自然栽培ブルーベリー

今回は熊本県阿蘇郡西原村の広瀬寿美子さんのブルーベリー畑に訪問してきました!30年前にお父様が植えられた樹を、家族力を合わせながら、無肥料・無農薬で育て、守り続けられています。広さは5反。近くには湧水の源泉もある広大な自然の一角に「ヒロセ ブルーベリー園」はありました。500本ほどのブルーベリーの樹が植えられ、剪定は行わず、間引きや草刈りをほぼ手作業でされ、冬には芽を食べてしまう蓑虫がつくので、それも手作業で取り除きます。同じ敷地内にある紅葉を腐葉土として樹の根本に置くこともあるそうです。ブルーベリー園はご自宅の裏にありますが、そこに向かうまでの、紅葉の樹や花々は美しく本当に気持ちのいい空間でした。

広瀬さんは、170年の歴史をもつ古民家のご自宅で、農業との兼業で、民宿業を営まれていました。しかし2016年に起きた熊本地震を受け、家は半壊し、一旦お休みする事に。今もまだ再開はされていませんが、お父様が好きだった家をそのまま残したいという想いと、民宿を営まれていた時の、ご家族とお客様との楽しい時間が人生において最高の想い出と言われるほど思い入れのある場所とのことで、現在もそのままの形で残されています。ブルーベリー園も同じ想いで「家族が愛した場所、それは財産だから、と大切に残していきたい」と伝えてくださいました。広瀬さんは愛情表現豊かで、とてもきさくな方!お孫さんにも「愛してるよ」とよく言葉で伝えているそうです。

家族の愛が一番大事、私が楽しんでいれば家族も喜んでくれる。ブルーベリーの収穫も大変ですが、1粒1粒楽しみながら採っていますよ」と笑顔でお話されていました。このブルーベリー園は、その気持ちが伝わっているからこその、愛情に溢れた、やわらかくて暖かい場所なんだなと感じました。ブルーベリーは6月下旬からおよそ2カ月半収穫をされます。7月下旬から販売開始となりますので、皆様ぜひお楽しみに!!

文 宮川 絵里香

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